小さな日本人の人生旅行記(ESADE MBA編)

英語が苦手だったごく平凡なサラリーマンが世界に出ていく体験を綴ります。

ターム3の様相と現実

ターム3に入り、またしても優秀なメンバーの集まったチームにアサインされました。
学年で成績2位のドイツ人がいるのですが、今まで見てきた人類で一番優秀なんじゃないかと思うくらいの人です。普通のグループだと何時間もかかるワークを隙間時間の10〜20分で終わらせて、それをもとにグループミーティングで微調整して終わり、といった感じになります。

ターム3に入ってからの気付きを書きます。


・職場の多様性(国籍面)への対応の反省

最終のコンサルプロジェクトのリーダーぎめで、チーム内で投票をしたところ、私と別のメンバーで1〜2位タイになったのですが、その子(彼女は英語ネイティブ)から「君の英語力では厳しいのでは?」と言われて、辞退しました。
英語について突かれたのはいささかショックですが、自分の管理能力や意見が衝突きたときの対応が評価されていたことがわかり、ブレークイーブンとしましょう。笑
さて、普段のチームも含めていろんな場面で「日本人が同じチームにいてごめん」と思うシーンも無くはないですが、他国の生徒からしたら「いかに文化が全く異なって、言語的にハンディキャップのある外国人の良いところを引き出すか」といういい練習台になっているのかなとポジティブにとらえるようにしています。
ここにきて、改めて日本の職場にいたときの立ち振る舞いを考えさせられました。何を反省したかというと、自分の下にいた外国籍のメンバーに、きっと配慮の足りない対応をしていたんだろうな、ということ。
職場のメンバーみんなでデスクの周りでちょこちょこ話して決めた業務の事を、当然耳に入っているもんだと思って意志の疎通ができなかったり、うまく本人の良さを引き出すことができなかったのではないか、と思うところがあります。プレゼンテーションの場では積極的に彼女に発表をさせず、自分屋周りのメンバーで発表をしてしまい、気がつけば彼女の成長の妨げをしていたのではないかとも反省しています。(彼女は当時のうちの部署にはもったいない優秀な人材でした)
振り返ると、いろんな面で彼女には助けられました。古い体質の組織に新しい風を入れてくれて、アイデアやデザインなど他の人にはできない活躍をしてくれていました。それに対して自分は一体何ができたのか、と改めて思ったのです。


・日々の地道な貢献はやっぱり見られる

うちの学校はみんな優しくしてくれる一方で、これまでのグループワークの行いが残酷に評価される一面もあります。何かしら自分たちでチームを組むとなると、水面下で気づかないうちにチームが組まれているのです。。。各生徒は、主に4つの状態にわかれます。

1)これまでのチームメイトの評価や能力の高いメンバーは水面下ですぐに他の生徒が声をかけてくる(働きっぷりや人柄を知っている など)
2)自分から声をかけたら受け入れてくれる(今までのチームメイトから広まったネガティブな噂がない・少ない)
3)誰にも声がかからず、気がついたら知っている人がもうチームを組んでいて入れないという状態
4)2の状態ではあるが、チーム組みの医師の疎通が合わずに、チームを組んだつもりがあぶれてしまう

4は致し方ない部分もありますが、3の状態になると、あまりこれまで関わってこなかった人と組んだり(これは労力が要ると思います)、いわゆる周りから避けられている人同士で組むことになります。
グループワークを軽んじて自分のやりたいことやネットワーキングばかりやっていた人は結局痛い目にあいます。これは非常に残酷ですが、やはりビジネススクールだなと思いました。幸い自分は1と2の状態でした。ただ、だいぶ前から「最終プロジェクト一緒にやろうよ」と声をかけてくれていた人が、別のチームを組んでしまっていたのはいささかショックでしたが。(4も経験しました)


・小さな勝利を重ねる事

正直クラブの代表をやったり、大人数のイベントをオーガナイズしたり、課題を中心になって取り組んで来たり、色々やってきましたがまだ自分自身への自信が足りていません。イニシアチブを取ることはやろうと思えばできますし、前に立って話をするのは比較的好きですが、ここぞという時に引いてしまう。不確実なときに気がつくと声が小さくなったり、あまりに早い議論の展開があると邪魔をしたくなくて引っ込んでしまう。というような状態になりがちです。クラブのイベントでも、日本食のイベント(60人超の参加者!)でも集合写真とるときに後ろの端っこに逃げるのですが、周りの外国人生徒たちが私に気を遣ってなるべく自分が中心の方に来るようにはからってくれます。笑
「少しでも自信を」と思っても性格はそんなに変わるものではないですし、目立ちたくないののある意味自分のスタイルだとおもっています。とはいえ少しはコンフォートゾーンを超え続けなければ全財産はたいてここまで来た意味がないので、あることを最近は心がけています。
ミーティングやイベントでは、「小さな勝利を重ねること」を意識しています。どういうものかというと、こんなイメージです。ミーティングは、前述のドイツ人があまりに優秀で、かなりの高クオリティでほぼ完成のスライドやレポートを会議に持ってきます。それを確認してだいたい会議が終わってしまうのですが、論理に抜け漏れがないかを確認して「1つでも提出物のクオリティ向上につなげる貢献ができたら勝利」というようにしています。(課題のたたき台や構成を自分が中心で決めて進めていた前のチームとは大違いです)

正直最近は飲みに行ってばかりで課題もほとんどチームメイトがやってくれる環境になってきましたが、少しでもやれることをやります。