小さな日本人の人生旅行記(ESADE MBA編)

英語が苦手だったごく平凡なサラリーマンが世界に出ていく体験を綴ります。

イースター休暇@北欧

バルセロナにいる間に、日本からは行きにくいところに旅行に行っています。

 

今回のイースター休暇はベルゲン(ノルウェー)とストックホルムスウェーデン)に行ってきました。特にベルゲンで行ったフィヨルドは感動をしました。

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以下は旅行を経て感じたことです。

 

・北欧の人たちは英語を外国語として捉えていない

ノルウェー語・スウェーデン語を勉強していきました。ドイツ語と英語に似ているので所々読めたりします。でも使う必要なし。なぜならみんな英語がうまいからです。

ノルウェーでは小学一年生から英語を学ぶそうなのですが、彼らのカリキュラムは実践的です。イントネーションや発音をまずおさえて、取扱説明書を読めるようになって、あとは書き言葉と話し言葉を分けて使える英語を学んでいくそうです。

バルセロナでは(というよりスペイン人)は英語リテラシーがかなり低いです。英語とスペイン語が似ていることを考えると単に努力が足りていない感は否めませんが、こういった言語に対する姿勢はお国柄が出ていて非常に面白いです。スペイン人は旅行先でもお構いなくスペイン語で全て切り抜けようとします。実際にポルトガルでもスウェーデンでもスペイン人観光客にスペイン語で話しかけられましたし、博物館の入り口であくまでスペイン語で押し通そうとして失敗して困っているスペイン人を複数組見かけました。また、冷静にこのタイミングでスペイン人をもう一度客観的に見てみましたが、会話をしている複数名が同時に話したり、話し声が他のヨーロッパ人よりも明らかに大きい、といった現象が起きていて・・・。ふと、このような光景を見たことあるなあと思ったら「関西のおばちゃん」でした。彼女たちもこんなスタンスで、外国人に関西弁でごり押ししていたり、賑やかに話をしているのである意味似ているのかもしれません。

話はそれましたが、日本での状況を振り返ってみると「あの人は英語力がある」とか「あの人は某英語試験で~点とっているからな」とかいう話がよくありましたが、もうその話をしている時点で世界でのやり取りのスタートラインに立っていないのではないかなということも感じました。実際の英語を実戦で使う力はともかくとして「外国語」として距離をとらず、浮足立たない事が大切ではないかと思います。

 

*振り返ると前の職場では、英語を海外で話したことが無いにも関わらずTOEIC600点(このレベルでは到底英語環境で活発な会話はできません)とっただけで「英語ができる人」というレッテルが貼られ、海外からのお客さんと接するときや英語で電話がかかっていたときには自分が任されていました。電話はみんなまるで宇宙人から電話がかかったようにアタフタし、展示会ではみんな柱や商品の陰に隠れて自分が英語で接する様子を見ていました。それを感じながら、得意でもなんでも無い(むしろ自分が高校時代赤点を取り続けた)英語で冷や汗をかきながらなんとか対応していました。当時はとにかく早く海外(ドイツ)に転勤になる事しか頭になく、国内で成績を出す事と語学力がある事を会社にアピールするのに必死でした。きっと当時はひどいレベルの英語だっただろうと思いますが、やはり浮き足立たない事が大切です。(最近もなんども浮き足立っているので自分への戒めとして記載しました。笑)

 

・計画性の大切さ

これまでの旅行はあまりクラスのある期間は余裕がなく旅行の計画を立てずに旅行当日をむかえがちでしたが、大枠を決めておいたほうが効率がいいということに気がついたので、夫婦でクラウドで予定の候補を入れて隙間時間で予定を作り上げていきました。観光スポットだけでなく、空港から市内へのアクセス、あとは現金をどれくらい用意したらいいかを事前に調べて考えておくと、ストレスフリーになります。

  

・節約をすることで現地を知る

また、私費貧乏夫婦なので予算の管理は大切です。これまでの旅行の振り返りとして、外食・朝食の料金を削るべきと判断しました。よって事前に現地の物価を調べる、現地スーパーでの食材の調達や、場合によっては安いバルセロナの食材を持ち込んでおり、結構いい感じに成功しています。これは持論ですが、観光地の高いレストランより地元のスーパーを見たほうがより現地の人の生活のイメージがつくと言うように感じています。

ノルウェーのサーモンはさすがにうまい。さすがに高いので外食はいけませんが、バルセロナと比較したときに割安でスーパー惣菜の寿司を入手できました。(さすがに日本よりは高いです)

 

・日本の外食産業の生産性について考える

全ての出費を家計簿に記載して項目別に管理しているのですが、欧州と比較してみて改めて日本の外食の価格の安さに驚きます。メーカー・卸・外食店ともに価格に敏感で、顧客に満足されるように長時間営業をし、薄利で商売をし、安い人件費でカバーをしています。こうなってくると原材料の購買やオペレーション面で規模の経済が働くチェーン店ばかりが日本の街並みを埋め尽くしてしまっているのも無理はありません。また、すっかり飽和してしまった産業なので、「差別化」とか「プレミアム」とか言っても、せいぜい価格は競合店と同等かやや高めかという程度で、あくまで「お買い得感」を念頭においている商売になっている事は否めません。価格とサービスにシビアな日本なので大胆な変化をさせるのは厳しいですが、長い目で見てもっと本当の付加価値を通じた生産性の向上が必要なのではと思う次第です。

と考えてふとKindleを見ていたら、こんな本があったちょうど考えていた事と同じようなので読んでみようと思います。

https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%8B%9D%E7%AE%97-%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E6%B8%9B%E5%B0%91%C3%97%E9%AB%98%E9%BD%A2%E5%8C%96%C3%97%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89-%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4492396462

 

その他、北欧のデザインやアートに触れたり、お金がかからないようにしながら最大限楽しんできました。(1週間で朝昼晩スーパーと持ち込み食料でほぼ全てをまかない、2回だけ外食をしました。)

正直人生において絵というものにはそこまで関心がなかったのですが、嫁の影響で旅行先やバルセロナでいろんな美術館に行ったりしているうちにだんだんと理解を深めてきました。祖母が絵描きだったので、なんとなく油画の匂いが立ち込める美術館に入ると懐かしさを感じますし、だんだんと絵をみに行くのが楽しみになってきました。

 

さて、少し元の学校生活に向けてエンジンを回し始めますか。