小さな日本人の人生旅行記(ESADE MBA編)

英語が苦手だったごく平凡なサラリーマンが世界に出ていく体験を綴ります。

ターム2の様相

ターム2が始まり、数週間が経過しました。自分で課外活動や活動に負荷をかけているので自己責任ですが、想像よりもものすごく時間的な負荷がかかり続けています。ぼーっとする時間はなく、全ての時間に何かしらの意味と目的を持って取り組まないとついていくのも厳しいです。

ブログも毎日少しづつ電車の中の時間で情報をためています。



いくつか気づきがあったのでここに記録をしたいと思います。

意思決定に重きをおいているタームですが、やっていくにつれて自分探しの旅をしているような感覚に陥ります。



・新しいチームでの気付き

前のタームは、学年でも有数の強力なメンバーが揃っているようなオールスターチームでした。今学期はマイルドめなメンバーが集まっています。チームのメンバー数も前より一人すくない構成ですし、なんとクラスで唯一ネイティブがいないチームです。そうなると否が応でも議論の中心にいて舵取りをしたり、レポートも自分で主体的にやることが増えます。

お互いの発言に対して誤解がないように確認をしながら議論を進めます。今回の学期は商品設計、価格などの意思決定絡みの課題が多く、英語で議論をして意思決定をする良いトレーニングになっています。明確な答えがない中で軸を決めて、議論をして決断をするのは意外と日本でもトレーニングしにくい事なので、MBAでの一大テーマとして捉えています。どうにか事前の準備をして少してでも学びの多い状態をつくりたいです。(アントレの授業だけ別のチームで活動するのが、タイムマネジメント上かなり厳しいです)

というと高尚な目標のように聞こえますが、実情は議論を効率的に進めるためにフレームワークを組み、すぐ枠外の議論が白熱するので軌道修正するので精一杯です。めげずにメンバーの得意分野やいい部分にフォーカスをして進めたいです。



・クラブ活動

大手のコンサルティングファームの組織人事コンサル部門からゲストスピーカーの方々を呼んでイベントを開催しました。イベント自体は色んな要因を考えるとそれなりのものができたのではないかなと思います。組織全体に変革を起こすために必要な考え方や、組織人事コンサルの醍醐味、デジタル化による組織のインパクト、戦略人事としてあるべき従業員のエンゲージメントを引き出すための最新のフレームワークなど、かなり面白い内容でした。なかなか組織と人事は永遠のテーマではありますが、このあたりについては日本は改善の余地が大いにあると思うので、どうにか将来活かしたいです。

最初の外部スピーカーを招いてのイベントは内容的にはよかったです。しかしながら、今はここでも意思決定の大きな局面をむかえています。クラブを立ち上げてメンバーを集めて代表をして、高い志を掲げてきました。しかし、役員たちもクラスや課題や就活でかなりアップアップしてしまい、このままでは思い描いていたゴールからは遠のいてしまいそうです。

生徒会長をやっているリーダーシップの塊のようなクラスメイトがおり、先日二人で近況を共有しあったのですが、彼もまた同じ状況に直面しました。色々と彼と議論をして、(1)欲を捨てて現実的かつ効果のある目標を立てる(2)忙しすぎるのでトップダウンのアプローチはきかない。役員とのお互いに対する信頼と協力の構築が必要。(3)やれることを一つずつ集中して質を高める という方向でお互いにやってみようというようになりました。

これまでらどちらかというと全体のビジョンを役員たちに共有して、「全員」に対して共有する頻度を上げる方法で進めていたのですが、結局スピード感が落ちることと、忙しい中で必ずしも全員からのエンゲージメントを引き出すには至らないことがわかりました。タスクをこなす(結果)を中心にフォーカスしてきましたが、もっとメンバー一人一人とのやりとりを大切にして活動をすすめていきたいと思います。

また、大きなイベントを実際にやってみて、本当に「学びたい」と思って新しいクラブに参加してくれたメンバーのみんなを一番大切なステークホルダーとして、小規模でもいいから学びの機会を作り続けたいと思いました。本当に今考えると全く実態のない、本当にできるかどうかも分からないクラブを英語の怪しい日本人が立ち上げようとしてくれて、それに乗ってくれたみなさんには感謝です。多くの日本人メンバーも応援してくれて、色々助けられています。

一段落ついたとはいえ私も私費で就活がありますし、学校の業務のお手伝い、日本人としての諸活動があるので色んな活動がさすがにボディーブローのようにきいています。うまく自分をコントロールしたいと思います。



・自分探し

普通にお勉強はハードにやっていますが、それよりも自分の行動特性、癖、好みを知ったり改めて認識する事がおおいです。否が応でも自分のバックグラウンドを日々客観的に見る機会が増えます。

ありがたいことに、多くの学生がいろんなことについてフィードバックをくれます。フードバックによって自分をより客観的にみることができるなあというのがここ最近の気づきの一つです。(当たり前ではありますが、日本ではわかっているつもりでわかっていなかったのかなと思います。しかもタテ社会におけるフィードバックは思ったより率直な考えが出にくかったりします。)こういったことを考えると以前何かの本で読んでハッとした「メタ認知」を思い出します。*以下はメタ認知とはなんぞやというかた向けのWikipediaのリンクです。

メタ認知 - Wikipedia

幸せの定義は自分でする必要があり、あらゆる事ができる現代世の中だからこそ、自己認識や自分の考えのポジショニングが大切になります。日本社会でもそれができる方はそれで問題ありませんが、どうしても日本だと「他の人が高く評価しているもの」をいいものだと捉えてしまいがちです。そういう日本的な感覚にとらわれがちな方には、MBAは合っているように感じました。

 

とりとめもありませんが、ターム2はこんな感じで始まっています。