小さな日本人の人生旅行記(ESADE MBA編)

英語が苦手だったごく平凡なサラリーマンが世界に出ていく体験を綴ります。

シミュレーション終了・・・

Business Simulationを2週間ひたすらやっていました。13チームが同じ状況の会社を6期運営して結果を競い合うものでした。

とはいえ後半はひたすら体調不良との戦いでした。月曜は学校を休んでしまいました。その後は熱を出しながらもなんとか学校にいきました。

 

スペイン語 上達した(?)

2週間目は周囲がエスカレートし、議論の9割以上がスペイン語になりました。。冷静に考えればなんともインクルーシブではない環境で、唯一のマイノリティとしては苦しい環境なのですが、体調が悪すぎてあまり気にせずスペイン語でむしろ参加していました。特殊な表現を使われなければ、結構英語に似ている単語が多く、使う単語のタイプも定型的なものが多い(支払う、受け取る、メールを送る、得る、増える、減る、上げる、下げるetc.)ので聞き取りはあまり苦労しなかったです。今回の議論の中でネイティブの生徒たちが話す表現を聞いて、自分が話すときの時制の使い分けを改善しました。

外国語を勉強するのは好きですが、スペイン語圏は正直これまで自分のキャリアの志向の中には入っておらず、メジャー言語の中でも避けてきた言語です。今の所は卒業後は日本に戻る方向にどんどんシフトしていますが、将来何かしらキャリアを海外で築いていくとしたらドイツ語圏と言うのは揺るぎがなさそうです。この留学がきっかけで必要に迫られてスペイン語を使っている(勉強はしていません)のですが、比較的他の言語と比較しても少ない努力で成長が感じられています。あくまで趣味としてになりますが、スペイン語はそろそろギアをあげて普通に喋れるようになるのを目標にしようと思います。(あくまで夏まではインターン&就職活動が最優先)

 

・周りに踊らされずにやることをやる

自分の特徴として、チームメンバーで誰かが「〜ってどうだったっけ?」となるとその場で調べようとします。助けてあげたいと一心で行動を取ろうとするのですが、残念ながら英語系の言語を読むスピードはどうやっても日本人は他の国の学生に劣ります。他の学生と同じことを無駄にやって何も貢献できない、ということも起こり得ます。何が本当にこの課題・業務の決め手になるかを見極めて、空いたスペース(みんながやっていないこと)を意識して、他の人の話に惑わされそうになることを我慢して、めちゃくちゃ細かく分析しました。

シミュレーションの前半は、13チームあるうちの最低レベルの売上と利益でした。会社の全体の方針は決まっていたのですが、それをやるには供給量をあげすぎないことが鍵になっていました。供給量をあげずに高い売上と利益を上げるには、競合よりも高い価格設計かつ需給バランスを細かく把握すること、製造のプランニングを正確に行うことが鍵でした。ブラジル人のメンバーと二人で「他のみんなはその他の情報を拾ってきてとりかかるのが得意だけど本当に大切なことに集中ができない。僕たちで最高の予測を立てる仕組みを作りましょう」と話をして取り掛かりました。

競合他社の製品のグレードと価格から求めた需要曲線をベースに、販促費用のインパクトやプロダクトライフサイクル、市場規模などを細かく式に組み込んだモデルを作成しました(データ数はそこまで膨大ではないので機械学習は使わず)。毎日前期の結果がオープンになってから、今期の意思決定まで3時間ほどしかない中、2時間半毎日分析し続けました。先週は価格設定も売上予測も魚一番の競りみたいに数字を叫び合う状況でしたが、今週は自分のデータを中心に議論をすることができました。

結果、分析がドンピシャで最後の3期はこれまでの赤字が嘘かのように突然のV字回復&黒字化(他のチームはもう少しクレバーかつあっさりと早い段階からうまく経営をしていたようですが・・・)。最終の10期目はアセットが13チーム中最小のチームにも関わらず、最大の純利益を叩き出しました。個人的にはチームメイトとあれこれ議論するより、自分自身で大切なことを見極めてやれることをとことんやる、ということで少しはチームに貢献できたのではないかと思いました。Business Analytics・Economics・Marketingの授業でやった考え方を組み合わせました。

最後に教授からのコメントでも褒められましたが、株主のタイプや会社の成長ステージによってやるべきマネジメントのタイプが違うことを指摘され、ハッとしました。自分は会社の黒字化しか考えていなかったので・・・笑

 

来週から2週間はいよいよ最終のマスタープロジェクト(実際の企業にコンサルをする卒業試験のようなもの。※当校は最大18ヶ月まで授業を取れますが、現在のカリキュラムではマスタープロジェクトは1年目の最後にやります。)

それが終われば1週間南アフリカで授業を受け、そして日本でインターンシップ。約1年ぶりに日本に帰ります。

 

いない間に築地の市場も移転になり、元号が代わり(実感湧かずにいまだに平成気分。ちなみにかく言う私は昭和生まれ。。)、一万円札も変わるという話も。色々変わっていそうです。

日本は本当に変化が大きいです。バルセロナは前自分がいた23年前と変わりません。東京は当然変化ばかりの町ですが、大阪もこの10年間で大阪駅が変わってグランフロント・あべのハルカスができて、ガンバのスタジアムが新しくなって、変化すごいです。今ではまた淀屋橋に大きい建物が出来るとか、新今宮の駅前の巨大な空き地(大阪の人なら知っているあのスペース)に星野リゾートがくるとか。日本に住むなら最初は東京でもいいですが、いつかは関西圏に戻りたい。でも、きっと色々と変わっているんだろうなあ。